高保護価値アプローチが「効果的な景観管理への鍵」 – エイプリルグループ
エイプリルグループは、最近の取り組みの一つである高保護価値ネットワーク・サミットで、自社の保全・回復地域管理のための高保護価値(HCV)アプローチの重要性を強調しました。HCVアプローチは、エイプリル社がプランテーション1ヘクタールに対し森林1ヘクタールを保全すると誓約した、1対1のコミットメントの実現に向けた企業努力への鍵であるとサステナビリティ・オペレーションズ・マネージャーのクレイグ・ トリボレットは語りました。
トリボレットはこれに補足し、「HCVプロセスでは、明確な、価値に基づく評価によって、重要な景観に対する潜在的脅威を特定します。この評価によって効果的な根本的原因分析を行い、経営活動をはっきりと定め、自社の森林破壊ゼロ施策と完全に足並みを揃えた森林の評価・保護の枠組みを提供することができます」と述べました。
2021年高保護価値ネットワーク・サミットには、気候、生物多様性、社会的目標の支援におけるHCVアプローチの役割について議論を交わす目的で、NGO、消費財企業、一次産品生産者、自発的サステナビリティ・スタンダード・スキーム関係団体、学術・研究機関、政府主導施策関係団体から200名を超える代表者が集結しました。
景観に関するパネルディスカッションでは、HCVネットワークのテクニカルマネージャー、エレン・ワトソン氏が司会を務め、アフリカ・ウィルマー・インターナショナルのサステナビリティ・コントローラー、アイザック・アバン・メンサー氏、国連開発プログラム・マネージャー、ジャミソン・アーヴィン氏、GISおよびGIZ空間計画(Spatial Planning)アドバイザー、クロチルド・シクン氏、ペプシコ社サステナブル・コモディティーズ、ナターシャ・シュワルツバッハ氏、スタンフォード大学博士論文提出資格者マリウス・フォン・エッセン氏といった著名な講演者が参加しました。
トリボレットは発言の中で、エイプリル社が約100万ヘクタールの地域を管理していること、同地域には約365,000ヘクタールの保全地域が含まれ、そのうち約150,000ヘクタールがHCV保護林に分類されていることを指摘しました。
「HCVプロセスは、森林保護を優先事項の一つに掲げていない可能性があるコミュニティに対し、天然林の保護を導入するための有益なツールでもあります。エイプリル社がコミュニティを含む広範なユーザーと協力して大規模な景観に取り組む中、利害が重なる部分があるでしょうから、当社が効果的な景観計画プロセスを実施することが重要となります。私たちが保全と森林保護への取り組みを一層拡大しようと努める中で、HCVプロセスは保護地域周辺の景観に係る、ローカルコミュニティを含む全てのステークホルダーの利害の調整推進に大いに役立ちます」。
元来1999年にFSCにより構築されたHCVアプローチは、現在FM認証に使用されています。HCV地域は、世界的に重要な生物多様性価値の集中地域を含む地域からローカルコミュニティにとって重要な地域に至るまで、特定の価値(HCV1からHCV6)を持つ自然生息地と定義されています。
2005年以降、エイプリルグループはHCVアプローチに基づき、自社コンセッション地域内の環境的・社会的に価値ある森林の保全に尽力してきました。エイプリル社は、HCVインドネシア・ツールキットを用いて、自社コンセッションやサプライヤーのコンセッションに関するHCV評価を行ってきました。