コミットメントの先へ:エイプリル・グループが2019年度の持続可能性報告書を発表
エイプリル・グループが2019年度の持続可能性報告書を発表し、そのなかで同社の持続可能性目標についての進捗状況およびその実績について詳述しました。以下はエイプリル社のプラヴィーン・シンハヴィ社長からのメッセージの要約です。
2019年に当たり前だったビジネスは我々の多くにとって遠い記憶のように思われます。世界は今、新型コロナウイルスの世界的流行とそれに付随して起きた経済に対する深刻な影響と戦おうと懸命に努力しています。
これらの新たな課題によって、エイプリル社は自然への投資や低炭素社会に向けた科学主導の取り組み、経済的な繁栄、世界中の人々に開かれた進歩、弊社事業の持続可能な成長といったものに対する決意を再確認することとなりました。もし現在の状況において何か良い傾向があるとすれば、それは新たに社会全体での協力的な取り組みによって、世界が耐え忍んでいる課題に対処することを促しているということであり、科学主導のアプローチに対する信頼が世界的な意識改革の最優先課題になるということです。
環境保護と持続可能な開発を並行して達成するというニーズはこれまでになく高まっています。このことを念頭に、2019年は確固たる進歩の一年であり、いま一度持続可能な森林管理方針2.0に忠実に従い、熱帯泥炭地について科学に基づいた理解を深め、弊社の投資や行動を持続可能な開発目標(SDGs)と直結させた一年でありました。
昨年、我々はPwCとの連携により、製造拠点を置くインドネシア・リアウ州において弊社が最も影響力を持ちうるSDGsのうちの優先7項目を選定する作業を終えました。これらは我々が最も差別化することができると考える3つの中核となる目標と、4つの媒介的な目標からなります。弊社のSDGの実現プロセスの結果および生産・保護モデルの各要素は、マドリードで開催された2019年度の国連気候変動会議(COP25)において発表され、インドネシア商工会議所においてより広範なインドネシアの産業界にも披露されました。
弊社の研究開発チームは、樹木の改良や繊維科学、プランテーション管理、土壌科学、植物の健康状態といった重要な研究プログラムを遂行しました。同年、熱帯泥炭地にまつわる科学の3つの最重要領域(温室効果ガスの総排出量、地下水面の管理、地盤沈下)について、世界的な知識格差を減らすのに役立つ研究も進展させました。
地域のコミュニティレベルでは、2019年には社会インフラ開発プロジェクトを完了し、中学校への奨学金制度を設立し、より良い健康状態を導くことに貢献しました。また、我々は中小企業の実現可能性や成功に寄与し、設備や持続可能な農業技術を提供することで、地元の農業コミュニティにも貢献しました。
また、エイプリル社の持続可能な事業、透明性およびSDGsに対する貢献が2019年度のインドネシア持続可能事業賞において複数の賞を受賞し、総合優勝を果たしたことを報告できるのも喜ばしいことです。
2019年が多忙を極め、持続可能性について実りの多い一年であった一方、世界や企業の注目が2030年までの次の10年間に何を達成できるかに集まっているということを、我々はしっかりと認識しています。2019年には、気候や自然保護、世界全体の成長について、次のレベルのコミットメントや科学に基づいた目標の作成に着手しました。我々がインドネシアや世界の気候や開発の問題に貢献できるコミットメントをさらに推し進め、これらの結果が2020年の後半に共有できることを期待しています。