RAPP奨学金を通じて学生の能力を高め、環境に寄与する
森林はなくてはならない天然資源です。インドネシア、リアウ州のムハンマド・エフェンディ、ミフタ・リファイ、レヴァルドの三人の行動はこのことに基づいています。彼らをRAPPの奨学金によるINSTIPER(農業の単科大学)ジョグジャカルタでの学びへと導いたのは自然に対する彼らの愛だったのです。
ムハンマド・エフェンディ(24歳)は、リアウ州メランティ諸島のプラウ・パダン出身です。彼の父はプラウ・パダンの石油ガス会社での職を失い、自動車修理工場で働かねばならなくなりました。そのためムハンマドは、家族を助けるべくRAPPのINSTIPER奨学金に申し込むことを決意しました。
この地域で全額支給の奨学金を受ける唯一の人物である彼に、成功する見込みがあるのかどうか疑う人も多くいましたが、彼は両親や家族の全面的な支援に恵まれました。
「自分が成し遂げられたことに心から感謝しています。すべては自分自身の信念と家族からの力強い支援によるものです。今、私は家族を助け兄弟がカレッジに通うための学費を出すことができます」とエフェンディは語りました。
エフェンディは2015年にINSTIPERを卒業し、現在は植林地管理の改善を目指す研究開発部門の研究者としてRAPPで働いています。彼の主な職務は、泥炭地管理の研究を行いエイプリル社の植林地が責任を持って確実に運営が行われるようにすることです。
エフェンディと異なり、リアウ州グヌンサリ村のミフタ・リファイ(23歳)は、学費不足によって考えを変えるまで、RAPP奨学金に申し込むつもりではありませんでした。奨学金のおかげで林業を学ぶことができ、現在はRAPPの水管理部門で働いています。彼はそこで政府規制を順守するため水位を監視しています。
もう一人のレヴァルド(23歳)は、リアウ州ケリンチのレストラン経営者の息子です。レストランで奨学金に関する話がされていた時に初めてその存在を知りました。自分が選ばれるかどうか不安はあったものの、申し込むことに決めたところ承認されました。
勉学中、すべての奨学生はGPAを維持しなくてはなりません。レヴァルドは最初の1学期は見事に3.40のGPAを達成しましたが、続く2学期はこの数字が下がってしまったため、RAPPのスタッフから指導を受けてスコアの改善を助けてもらいました。
現在レヴァルドは、RAPPが植林地向けの苗木を育成しているペララワン セントラル ナーザリーでアシスタントとして働いています。
毎年RAPPは、インドネシアの優れた2つの大学である西ジャワ州バンドンのATPK(紙パルプ技術アカデミー)とジョグジャカルタのINSTIPER (Institut Pertanian Stiper)において、授業料と毎月の生活費を対象とした多くの奨学金を提供しています。この奨学金とともに、RAPPが現地コミュニティの能力を高め、環境保護に役立つことを願っています。