アジアの世紀とグローバル・サステナビリティ・アジェンダ
エイプリル社の持続可能性・対外関係担当ディレクターであるルシータ・ジャスミンによる次の論文は、インドネシア戦略的レビュー最新号に掲載されたもので、この地域独特の課題に合わせた持続可能性アジェンダをアセアン自身が明示する機会を論じている。
ここ30年の間、アジアは世界経済の原動力となっている。この間、私たちはアジアの発展途上国全域の貧困レベルが劇的に低下するのを目の当たりにしてきた。世界銀行によると、この地域全体の貧困は1990年の61パーセントから2012年の7パーセントに下落し、何億もの人々が最低生活水準の辛さを忘れている。しかも、エコノミスト誌の最近の記事によれば、さらに2億2500万人の中国人が2020年までにこの地域で拡大する中産階級の仲間入りをするという。
さらにアジア開発銀行は、アジアの中産階級が1990年以降倍増して今日では人口の56パーセントに達し、ゆとりある支出が新たに可能になったと断定している。並行して、アジアがもはや先進国の工場というだけではなく、その消費者、変革者、投資家、調整役の側面を増しているような世界貿易の激動を私たちは経験している。欧州や米国における現在の地政学的変化がアジアのプラスの経済的政治的影響が増大する更なる余地を生み出している。私たちは明らかにアジアの世紀の只中におり、東南アジア諸国連合(アセアン)はそれがもたらす様々な機会をここぞとばかりに捉えようとしている。